聞き上手
「聞き上手」
愛されている人、もてる人の共通点として必ず挙げられることの1つに
聞き上手というのがあります。
一見、イメージとしては、話し上手で、人を楽しませることに長けている人が
人に好かれる人気者のようにも思えます。
しかし、意外に人に好かれる人、人に慕われる人には、話し上手よりも聞き上手
であることが多いことに気がつきます。
人間は基本的に人に関心を持ってもらいたい、自分の話を聞いてもらいたいと
いう欲求を持っています。
食欲、性欲、睡眠欲の3大欲求に続いて、
「自己の重要性を示したい、重要人物として認識されたい欲求」
が人間ならではの欲求だと言われるのはこれをよく表していると思います。
特に男にはこの傾向が顕著です。
女が周りの状況や人間関係を見極めながら場でのふるまいを決めるのに比較し、
男は自分がどうしたいのかという出発点から始めようとするからです。
言い方は悪いですが、一般的に男のほうが自己中心的に考えるということになりましょうか。
いずれにしても、「人の話を聞く人」=「自己の重要性を認識させてくれる人」
ということになるわけです。
でも聞き上手と言っても、ただ黙っていれば相手が気持ちよくしゃべってくれる
というものでもないところが人間関係の難しいところです。
聞き上手の人は単に聞くだけでなく、うまく相手の話を引き出し、
相手の自己重要性を満足させてやるからこそ、相手が気持ちよく話せるわけです。
突然ですが、松下幸之助さんの口癖は
「あんたどない思う?」
「あんたやったらどないするんや?」
だったと言います。
これをよく表すエピソードがあります。
ある会社から松下電器に転職して入ってきた方が新人の入社のあいさつとして、
松下さんに挨拶に行ったときのことです。
色々と松下さんに今後のことについて教えを請おうと思っていた彼に対して松下さんが
「あんたは長年教育に携わってきた人間やと聞いているが、
うちの社員教育について率直な意見を聞かせて欲しい。」
と言われたといいます。
そして、話の相槌も
「ふん、ふん、もっともやなあ。」
「まったく君のいうとおりや。」
という相槌をうってくれたと言います。
天下の松下さんが、新人に教えるどころか教えを請うという態度に彼は
いっぺんにして松下さんの人柄にまいってしまったと言います。
繰り返しになりますが、聞き上手というのは、単に相手の話を聞く人のこと
ではないと思います。
相手の人間性を尊重し、自己重要性を満たすという姿勢が相手の話を聞くという
姿勢になって表れることだと思います。
だからこそ、人はそういう聞き上手な人を愛してやまないのだと思います。
今回はちょっと真面目な話でした。